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リーダーシップ研究大学に入学して良かったこと

2011/08/08 12:27 に Uls Admin が投稿
Dr.橋本(2010年博士号取得)よりレポートが届きました。
 
ULSに入学して良かったこと
 
予想もしていなかった新しい研究テーマを見つけたことと、物事の本質を抽象化して整理し、新しい発想を得ようとする習慣がついたことである。
入学の目的は、状況対応リーダーシップ®で言うところの「課題」を、もっと効果的に遂行する方法を編み出すことであった。

入学してみると、リーダーシップには直接は関係ないと思われるような、企業倫理、グローバリゼーション、組織論、イノベーション等々の講座があったが、レポートを書き進めるにつれ私のリーダーシップに関する視点は次第に拡大されていった。

更に、博士号を取得するには修士号と違って、世界で誰もやったことがない論文を書かなければならないと、高い目標が与えられた。このテーマ探しには、正直てこずったが、大学で電気工学を専攻したのだから「リーダーシップと電気工学」について書いたらどうかとアドバイスされた。リーダーシップと電気工学?まさかねぇ!

しかし、気を取り直してみると、それまでリーダーシップには直接関係なさそうな講座をいくつも勉強した経験から、一見関係無さそうに見えるものでも、抽象化して整理すると、案外比較し統合できるものだということを学んでいたので、先ずは電気磁気学を振り返ってみた。物体間には、電線で結ばなくても、目には見えない電場、磁場の作用が働いている。このことから、リーダーとフォロアーは、組織上の上下関係といった固くて直接的なコンタクト以外にも、職場の文化や伝統、同僚といった「場」を介することにより、緩やかかもしれないが大きな影響を得ていることがアナロジーとして導かれた。

更に、産業構造が肉体労働から知的労働に重点が移行するにしたがい、知識産業の重要性が今後増していくことを考えると、発明、発見といった創造性がますます求められることになる。このようなとき、リーダーがフォロアーに与える「課題」とは、どのようなものになるのであろうか?リーダー自身が知らない「解」をフォロアーに見つけさせる、そのような「課題」でなければならないはずである。場合によっては、リーダーは方向性さえ示すことが出来ないかも知れないし、示したとしても間違えることも多分にあるはずである。それは果たして状況対応リーダーシップ®で言う「課題」と同列であり得るであろうか。

このような経緯で、当初の予想とは大きく異なり、リーダー自ら創造性を発揮し、フォロアーにも創造的な行動を起こさせるにはどうしたらよいか、という技術畑出身者として望外の魅力ある研究テーマに取り組めることになった。そして、それは、学生時代から、「どうして、人間は未知のことを知ったり、発見したり、発明することができるのであろうか?」という疑問を抱き続けてきたテーマに行き着けた劇的瞬間でもあった。

レポート作成では、与えられたテキストの諸説の要約をまとめ、それらを比較検討して独自の視点を示すことが求められた。それには、テキストの文面を糊とハサミで編集するだけでは目的は果たせない。文面の奥に潜む「概念」を明らかにし、概念レベルでそれらを比較検討し結果を文字化する知的作業(output学習)が必要となる。このようなことを繰り返していると、思わぬとところでハッとする「気づき」が生まれ、あたかも複雑な連立方程式が解けた時のような、感動と達成感の醍醐味を味わうことができるようになった。そしてそれは、レポートを何本も書いているうちに身につき、習慣として定着した。

このようにレポート作成を通じて得た、物事を抽象化して比較検討し、独自の気づき(視点)を得る「コツ」の習得は、日常生活における隘路打開の糸口を見つける手法としても役立ち、私にとって人生を豊かにしてくれる貴重な宝物になっている。

ULSは、リーダーシップに関する知識を増やし、物知りを育てる機関ではない。誰もやったことがないことを創り出す、知的創造能力の開発道場である、と思っている。
以上
 
 
参考:将来のネタ

このような体験は、テキストを何回も繰り返して読んだり、多くの参考文献を調べても、それが情報入力に留まる限りは実現が難しいようだ。入力した情報を「概念」として抽出し、それを脳内でよく整理し、熟成したら原稿として「出力」してそれを自ら読む、あるいは他人に説明して意見をもらう、といった脳内から一旦「出力」し再びそれらを自分の中に取り入れる、という過程を踏むことによって体験されるようである。

状況対応リーダーシップ®(S.L.理論®)はこちらから

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