リーダーシップ研究大学は、新しいリーダーシップ理論やモデルを創造する場、CLS Japan本部はS.L.をより発展的に実践する場として活動しています。実践と創造のリーダーシップ研究会、略称ELA研究会(Entrepreneurial Leadership Academy)は、そういった創造や実践の実験の場になっています。
ELA研究会では、「リーダーシップ・フォーラム(ELA研究会サイト上)」で、多くのみなさまにリーダーシップ研究やS.L.実践におけるさまざまな実験や事例を発表していただきたいと思っています。個人会員は無料で何の制約もありませんので、ぜひともご参加いただければと思います。
研究、事例、実験の出版には研究員としての登録(有料)が必要ですが、ともに新しいリーダーシップ理論やモデルの開発、またS.L.のさまざまな応用展開をめざすELA研究会活動に参加してくださる方々のご参加をお待ちしています。
現在、ELA研究会では、次のようなテーマを研究しています。
- 複数リーダーによるS.L.チーム・リーダーシップ
チーム・リーダーシップは状況対応リーダーシップ®(S.L.)でもテーマの一つですが、チームの成長段階によって教示的、説得的、参加的、委任的とスタイルを変えて対応することが有効であると考えられています。S.L.で説明されているチーム・リーダーシップの前提は、ひとりのリーダーと複数のメンバーです。しかし、現代のように急激に変化している複雑で不透明な環境では、チームの中に複数のリーダーが存在し、複数のリーダーシップ活動が協力してチームを動かさなければ対応できません。
そこで、有効なチーム・リーダーシップはどのようなものか、状況対応リーダーシップ®を使って構築したものが、S.L.チーム・リーダーシップです。S.L.チーム・リーダーシップでは、複数リーダーによるチーム・リーダーシップ機能を、プロセス・リーダーシップとコンテンツ・リーダーシップという概念を使ったチーム・ダイナミズムでとらえようとしています。
たとえば、専門性の高いチームでは全員が何らかのリーダーシップを担っている場合もあります。しかし、これらはコンテンツ・リーダーシップなので、ベクトルをあわせるプロセス・リーダーシップが必要です。特に、できたばかりのチームはチームとしてのレディネス(チーム・レディネス)が低いので、各自の専門性がどんなに高くても、チーム効果性は低いかもしれません。
リーダーシップは人が発揮する機能ですから、ひとりの人がコンテンツもプロセスも担当する場合もあるし、どちらかひとつだけに集中する場合もあります。また、チーム内で複数のコンテンツ・リーダーシップやプロセス・リーダーシップが動いているということも考えられます。わいわいがやがややりながら、全員がイメージするビジョンや方向性を共有し、臨機応変にリーダーシップ機能を変化させながら、自然にベクトルが収束するということも考えられます。
不透明な時代においては、個々人が自らの専門性を高めることでコンテンツ・リーダーシップ力を高め、チーム・ダイナミズムを理解することでプロセス・リーダーシップ力を高める必要があると考えています。
研究ノート、Coming soon!
- 変容レディネス(気づきから行動へ)
状況対応リーダーシップ®(S.L.)は、行動科学の分野で発展したリーダーシップ・モデルであり、最適リーダー行動をどのようにとるかという「行動化」に重点が置かれています。「行動化」に重点を置くモデルは行動モデルと呼ばれますが、行動モデルでは、目に見えた行動や言葉で表現された気持ちで「行動したかどうか」を測定します。
状況対応リーダーシップ®は、相手のパフォーマンス(レディネス)という状況によって最適リーダー行動を選ぶ行動モデルですが、相手の状況は「能力が高いか低いか」、「意欲が高いか低いか」というように、目に見える行動や言葉で示された気持ちでレディネスの高低を測定します。その意味で、顕在的レディネスといえます。
このように顕在化された行動の結果や、能力や意欲が高い低いという結果を基準にしますので、「有効性を高める成功率の高いモデル」となります。これが、状況対応リーダーシップ®が世界の多くの国々で有効性を認められ、広く使われている理由のひとつです。
ひとくちにリーダーシップといっても、「他人への働きかけ」、「自分への働きかけ」、「目標や課題への働きかけ」などのさまざまな視点でアプローチすることができます。通常は、よく耳にする「組織を動かす」、「他人を動かす」というよに「他人への働きかけ」を意味します。
どんな世界でも、「他人への働きかけ」は協力しあうために必要ですし、状況対応リーダーシップ®という便利なツールがあればスムースなコミュニケーションができ、信頼関係構築の成功率も高まります。しかし、現代のように不透明な時代は、「他人への働きかけ」を開始する以前に、「なに」を働きかけるのか、そして「なに」の前に「なぜ」それを働きかけたいのか、という他人の心を動かす原動力がより重要になります。
魅力的な「なに(ビジョンや目標)」は、魅力的な「なぜ」から生まれるといわれます。「なぜ」を研究するためには、「自分への働きかけ」を探求する必要があると考えています。自分の奥底を探求し、「なぜ自分は突き動かされているのか」、「なぜこうしていると幸福なのか」、こういった潜在的な原動力を研究するのが、「潜在的レディネス」研究です。
自分の内なる世界を探求していくと、あるとき突然「A ha!」とひらめく時があります。それまで考えていたこととは、まったく異なる質のなにかが浮かぶ時があります。これは「自分の奥底」で起きた潜在的レディネスの質的転換であり、また「それまでの自分」とはまったく異なる「新しい自分」に一気に変化していることを意味しています。この質的転換が行動化をともうなうことで、目に見えて変容が起こり、しかも、それは相手に伝わる変容になります。
変容のための潜在的レディネスを、「変容レディネス」と呼んでいます。U理論の「最高の未来」という発想は、決して理想論ではなく、質的転換とその行動化を繰り返していくことで変容レディネスを成長させ、進化させ、到達する未来だといえます。
変容:潜在的レディネスの質的転換:
状況対応リーダーシップ®(S.L.)の4つのレディネス・レベルという概念を応用して、心のなかのレディネス、すなわち潜在的レディネスを考えました。顕在的レディネスでは、フォロワーが他律的から自律的へと質的転換が生じたときに高レディネスに成長しますが、潜在的レディネスでも「閃き」や「A ha!」という「気づき」を経て、過去の考えや感覚や行動から未来の考えや感覚や行動へと質的転換が生じ、新しいアイディアや新しい行動の創造が生まれると考えます。
「自分アジェンダを引き出すコーチング <アジェンダ・コーチング>」
- S.L.の組織への応用 組織は規模が大きくなるにしたがって、危機をひとつひとつ乗り越え成長していくという説があります(グレイナーの組織成長段階説)。この説はインターネット検索で簡単に見つかりますが、通常の組織は次のような成長を遂げるとされています。
- 創造による成長
- リーダーシップの危機
- 指揮命令による成長
- 自治の危機
- 権限委譲による成長
- 統制の危機
- 調整による成長
- 繁文縟礼の危機(形式主義)
- 協働による成長
- ?心理的飽和状態?
グレイナーが指摘する組織成長は、S.L.では、指揮命令(教示的:S1)→権限委譲(委任的:S4)→調整(説得的:S2)→協働(参加的:S3)という順序で成長していると表現できます。組織が心理的飽和状態に陥ってしまうのは、成長する段階において人間的側面がないがしろにされてきたからではないか、とS.L.では考えています。組織やチームの成長においても、組織レディネスやチームレディネスに対応させて教示的:S1(指揮命令)→説得的S2(調整)→参加的S3(協働)→委任的S4(権限委譲)というリーダーシップをとることによって、ストレス・コントロールができるのではないかと考えています。ご参考:「行動科学入門」生産性出版、2005年
- 自分アジェンダによるリーダーシップ
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リーダーシップ・マネジメント<行動科学的アプローチ>
準備中
リーダーシップ研究で使われる「アジェンダ」とは、ビジョンや目標など、これからやろうとしていることを示す用語ですが、大きな組織でも小さな組織でも非営利でも個人でも自分に対しても用いられます。
動機づけでは、ビジョンや目標をいかに自分のものと感じるかがもっとも重要なポイントだと言われます。自分にとって価値あることであれば、他人に押されなくても自ら行動します。「自分アジェンダによるリーダーシップ」では、自分にとって価値あることを「自分アジェンダ」と定義し、自分アジェンダを叶えるために自ら成長するようS.L.セルフを使うことを提案しています。
また、「本当の」自分アジェンダは、社会の制約のなかで表面的に考えているだけでは気づかないので、「本当に価値あること」に気づく潜在的レディネスの成長も必要になります。
解説スライド
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旧レディネス研究会から引き継いでいるテーマには、次のようなものがあります。
- 研修ツールの開発
- リーダーシップやマネジメントのさまざまな現象を模擬的に体感するための研修ツールの開発・トライアルを行っています。講座で聞いたり本で読んだことを頭で理解するのではなく、実際に体験してみて「こういうことか」と体感してもらうために、研修ゲーム、ケーススタディ、ロールプレイなどの研修補助ツールを開発しています。このような体験型の研修ツールは、参加者が自ら気づくよう進めなければならないため、ファシリテーションが非常に難しいという難点があります。会合では、研修ツールのファシリテーション・スキルアップ練習を行っていました。
- S.L.事例集:あらゆる場におけるリーダーシップ現象のS.L.分析として
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自己実現のリーダーシップとしての「S.L.セルフ」
S.L.セルフ自己学習講座(無料)
S.L.の成長サイクルを、自分に対する自己成長リーダーシップとして応用することができます。S.L.セルフでは、リーダー行動をプロセス・リーダーシップとコンテンツ・リーダーシップに分けます。自分の目標達成のためのプロセスリーダーは自分、コンテンツリーダーは外部の人や情報に、そして自分のなかに求める工夫をします。このことによって、見過ごしてきた価値に気づき、それらを活かす方法が考えられます。
リーダーシップは、目標があるところであればどこでも生じる現象です。政治やビジネスだけではなく、家庭、学校、サークル、井戸端会議、趣味、遊び、などあらゆる場面で生じる現象です。S.L.で説明すれば、もやもやしたことも自分なりに整理でき、整理できれば、未来に向かって前進しようという気持ちが生まれてきます。







